外装工事をする際、最初に行うのが足場の工事です。安全性や作業効率アップのためにも重要な足場の組み立てですが、さまざまな足場の種類があることはご存じでしょうか?
今回の記事では足場の種類について解説します。
足場の種類について紹介する前に、足場を必要とする主な理由を2つ記載します。
高所での作業に慣れているベテランの職人においても、足場のない狭いスペースで、不安定な作業を行うのは危険が伴います。足場のある安定した空間で作業することで、手元が安定し、職人や道具の落下のリスクを減らすことができます。
また足場を組む際には飛散防止のためのネットを設置するため、職人だけでなく通りがかった人や、周辺の建物・車などに塗料が飛び散ることも防げます。
足場があることで塗装職人の姿勢が安定するため、ムラのない綺麗な外壁塗装が可能になります。足場を設置することで道具を置く作業スペースもできるので、工具の持ち替えや作業箇所の切り替えもスムーズになり、作業効率を大幅に上げることができます。
安全面においても、また作業の質や効率面においても足場設置は重要になります。
足場の種類と特徴についてご紹介します。
単管足場とは、
直径48.6mmの鉄パイプのような単管と、つなぎ止め金具であるクランプを組み合わせて作る足場のことで歴史が最も古い仮設足場です。
シンプルな構造のため強度や安全面については、枠組み足場と比べると劣る部分もあり、高層ビルなどの工事には不向きな足場ですが、また枠組み足場が設置できないような狭い場所に設置できるため、低層階や十分なスペースのない場所に向いています。
部材はホームセンターなどでも購入でき、入手が比較的簡単なところや、単管パイプとクランプを上手く使用することで、柔軟に足場の形状を変化させることができるのが特徴です。
くさび緊結式足場とは、
現在スタンダードになっているのがくさび緊結式足場(ビケ足場)です。足場に広い板を使用するため安定しており、安全性も高いのが特徴です。足場の組み立てや解体作業が簡単にできるのが特徴ですが、設置時ハンマーを叩いて固定するため金属音が響いてしまうというデメリットもあります。
あまり高層の建造物には向いていませんが、低中層の建物や、建物の形状が複雑な現場での足場に適しています。
枠組み足場とは、
銅管を門型に溶接された建枠を中心に、ジャッキ・筋交い・鋼製布板などの基本部材を組み立てるタイプの足場のことで、主に建設足場のビルの外壁面に沿って設置されます。
組み立てるのに時間がかかるのと、クレーンを使用するため低層で建物の建築が複雑な場所には単管足場やくさび緊結式足場の方が適していますが、資材の強度が高く、耐久性が高いため高層建築には向いています。
吊り足場とは、
名前の通り上部から吊り上げた足場のことで高層ビルの吹き抜けなど、地上から足場を組み立てるのが困難な場所でも設置できるため、橋梁工事やプラント・造船・大空間建築のメンテナンスなどで設置されることが多い足場です。
高所で横方向への作業が中心の現場に適しています。
移動式足場(ローリングタワー)とは、
足場にタイヤが付いていて移動できる足場です。
労働者を構造物の作業箇所に近接させて作業するため、作業床が機械駆動方式の駆動部により上昇、下降する足場で、自らの動力を用いずに水平移動できるのが特徴です。小回りが利くため、天井や壁などの仕上げ工事や設備工事に使用されています。
車輪の直径は125mm以上で、積載荷重は250kg(ただし、作業床の面積が2㎡以上の場合)です。
丸太足場とは、
スギ・ヒノキ等の細い間伐材を鉄線(ナマシ番線等)で締め上げて固定する昔ながらの足場です。
日本では安全性の観点から金属製の足場が主流になっているため、丸太足場が使用されることは激減しましたが、鉄パイプの足場が組めない狭い住宅地での塗装、解体工事や、神社仏閣の修理現場などで利用されることがあります。
いかがでしたでしょうか。
一言で足場と言っても足場には、様々な組み立ての種類や、部材があるのでそれぞれの現場に合った足場を使用することが望ましいです。また足場によってその後の塗装工事の安全性と質が左右されるといっても過言ではありません。
「株式会社成心仮設」では足場作りから塗装までスムーズに行えますし、下地処理から塗装まで責任をもって対応いたします。ぜひこの機会にご検討くださいませ。ご連絡お待ちしております。
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