住宅の年数が経つと、さまざまな劣化が生じます。外壁に関しては傷やへこみなどももちろんですが、塗装の観点からみるとチョーキングと呼ばれる現象が起こることもあります。今回はチョーキング現象とはどういったものなのかを、詳しくご説明いたしましょう。
チョーキングとは外壁塗装面の劣化現象のひとつで、壁を触ると手にチョークのような白い粉がつく現象をさします。白亜化とも呼ばれます。主に紫外線の影響を受けやすい日当たりのよい方角や、2階・3階の壁、日影ができにくいバルコニーなどに起こりやすくなるのです。
チョーキング現象が起こる原因は、大きくわけるとふたつがあります。
外壁は常に日差しやほこり・雨風などにさらされているので、毎日のようになにかしらかの刺激を受けています。そうなると塗料のなかにある樹脂成分が徐々に分解され、顔料が粉に戻っていくのです。白い色や淡い色の顔料は外壁の表面にあらわれることが多くなるので、チョーキング現象が起こりやすくなります。しかし濃い色の外壁が起こりにくいわけではないので、注意が必要です。
経年劣化による場合、建築後10年前後でチョーキング現象が起こる場合があります。
基本的に施工不良はあってならないことですが、こういった場合にも起こりえることを想定しておきましょう。まず高圧洗浄に関する作業の不手際に、原因があげられます。チョーキング現象が起きた場合、まず高圧洗浄で粉や汚れを落とし外壁をきれいにしてから塗装をします。この高圧洗浄の手順を間違えたり、乾燥させる期間が不足したりすると、チョーキング現象が起きやすくなるのです。
作業自体がよくても、立地環境を考慮しない塗料を選択した場合にも起こります。たとえば紫外線がとくに強い地域や近くにグラウンドがあり砂ぼこりが多い地域、常に日陰になっている地域など塗料は周囲の環境に影響されやすいものです。そのため塗装業者は、それぞれの環境にあわせた塗料を選ぶ必要があります。
しかしこれを考慮しないままでいると、通常よりも早く劣化が進んでしまうのです。その年数は約3~5年と、経年劣化によるチョーキングの年数よりもはるかに早い劣化が起きてしまいます。これを防ぐためには、その地域のことをよくわかっている業者を選ぶ必要があるのです。
チョーキング現象を自分で確認する方法があるので、ご紹介していきます。チョーキング現象が起こった場合、塗料の塗り替えのサインだと考えましょう。
外壁を実際に手で触ってみると、チョークのような粉が付着します。うっすらと手についた場合は、外壁塗装の検討時期だと考えましょう。しっかりと手についた場合は早めに塗装をする必要がありますが、今すぐにというわけではありません。不安を煽ったりして塗装をすすめてくる業者には、注意が必要です。
普段の外壁の色と雨で濡れたときの外壁の色が違っていたら、注意が必要です。これは外壁の防水効果が切れてしまい、水を吸い込みはじめている状態をさします。そのままにしておくと壁が水を吸い込み続け、雨漏りの原因や建物自体の劣化を早めてしまう恐れがあるのです。
チョーキング現象の補修方法としては、あたらしい塗装を塗りなおすことがあげられます。
前述のとおり塗装を塗りなおす前に、高圧洗浄をかけます。この作業も自己流で行うとかえって壁を傷つける恐れがあるので、業者にお任せすることがおすすめです。
余計なところを汚さないように壁を養生し、小さいひび割れや劣化部分を補修していきます。こうすることによって通常の塗りなおしよりも、劣化の促進を遅らせられるのです。
ここではじめて塗装を行います。まず足場を作り塗装が飛散しないように、メッシュシートでお家を覆うのです。次に塗装作業へと入っていきます。塗装も3段階あり、下塗り・中塗り・上塗りと、わけて行っていきます。
下塗りは中塗りや上塗り材を定着させるために行うものです。中塗りや上塗りの下地によっては壁に吸い込ませすぎてしまうものもあるので、それを防ぎ密着性を高めるために行います。中塗りは基本的に上塗りと同じ塗料を使って行います。最後に上塗りとなりますが、こちらは仕上げ作業といってよいでしょう。塗装をする際既定の塗布量があり、その規定を守ることが塗装の性能を高めるとされています。
上塗りまでが完了したら、外壁を乾燥させます。この期間は季節や地域によってそれぞれ異なるので、その場その場での見極めが大切になっていくのです。
チョーキング現象が起きた際は決してご自身で高圧洗浄をかけたりせず、専門業者に一任することをおすすめします。チョーキングが起きたからといって、焦って訪問販売業者にお願いする必要はございません。むしろ高くつく場合もあるので、お住まいの方で相談をされてからでも遅くはありません。
私たち「株式会社成心仮設」では足場を組むところから行っておりますので、作業の開始・撤去がスムーズに行えます。ぜひとも一度、お気軽にご相談ください。ご連絡をお待ちしております。
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