外壁には劣化や施工不良によってさまざまな症状が出てきます。そのひとつで、外壁が水ぶくれのようになっているのを見たことはあるでしょうか。外壁の膨らみは触っただけで水が漏れたり、剥がれてしまったりするので補修が必要です。今回は外壁の膨らみについて、その原因や対処法を詳しく解説していきます。
外壁が膨らんでしまうのにはいくつか理由があります。代表的なものをご紹介いたします。
外壁のひび割れ(クラック)などから内部に水が浸入し、蒸発する際に塗料を押し上げて膨らむのが原因です。この際、水が浸入した原因をしっかり追究しないと膨らみの再発につながってしまいます。
外壁塗装は三段階に分けて塗装をしていきます。その際、塗料を乾燥させて塗膜を作るのですが、この乾燥が不十分だと塗膜が生成されず、蒸発した溶剤が上塗りした塗装を押し上げてしまうので膨らみができてしまいます。
築年数が長く、何度も外壁塗装をしている建物だと、塗膜が何層にもなってしまうのでその重さで塗膜が剥がれてしまう場合があります。その塗膜が塗装の中で押し広げられ、膨らみができる場合があります。
蓄熱性のある塗料や弾性塗料は、熱をもつと水蒸気が発生し、塗料に膨らみができやすくなってしまいます。こうした現象は外壁の劣化を早めてしまうので、塗料を選ぶ際にしっかり業者と相談する必要があります。
外壁の膨らみを放置していると、膨らんでしまった部分が破裂し、外壁材がむき出しになってしまいます。そこが雨風などの自然からのダメージを受け、建物の劣化が進んでしまう原因になります。また、見た目も悪くなってしまうので家のイメージもダウンもしてしまいますし、資産価値も下がってしまうでしょう。
建物全体が劣化してしまい、耐用年数が短くなって結果的に住み替えたりすることになると、数百万~数千万の損失になる可能性も否定できません。
その建物で膨らみが生じた場合、何が原因かを追究したうえで対処することが大切です。原因ごとの対処法について、詳しくご紹介します。
まず、水が浸入した原因を突き詰めます。クラックによる侵入だったならクラック補修をしっかり行い、透湿性の高い塗料を使うことで膨らみに対応できます。
塗装の乾燥が不十分なのは業者による施工不良が原因です。再度塗装を依頼した際に、下塗り、中塗り、上塗りの間の乾燥を十分に行うことで膨らみを防げます。とくに寒い季節ですと乾燥しにくいので、業者がそのような段取りを組んでいるのか把握しておくのも良いでしょう。
この場合、塗膜が何層にもなっているので、古く粘着力の弱まった塗膜を高圧洗浄で丁寧に剥がすことで対処できます。その後は前述のとおり、しっかり下塗りから上塗りまで塗料を乾燥させながら塗装していきます。
どんな建物の形状にも対応し、好みに合わせた外壁にしてくれるモルタル素材を使っている方もいらっしゃるのではないでしょうか。しかし、外壁の劣化の面ではモルタル素材を使っている場合、注意が必要です。
モルタルとは、セメントと細骨材と水を原料に練り混ぜて作った素材を指します。質感が良く味わいがあるため、自分好みの外壁にできます。また、サイディングボードのようにコーキング(つなぎ目)がないので目地が割れる心配はありません。こういった自由度がモルタル外壁を選択する理由になるようです。
一方で、モルタル外壁は現場で仕上げるため、作業工程が長くなりがちなのが難点です。また、ひび割れが発生しやすいので、そこから水が浸入し剥がれや膨らみの原因になります。さらに、モルタル自体は防水機能が低いので定期的なメンテナンスが必要になります。また、汚れが付着しやすく放置していると汚れが落ちなくなってしまうのです。そこに高圧洗浄機をかけてしまうと外壁の塗膜を傷めてしまうので、中性洗剤と柔らかいブラシでお手入れする必要があり、かなり面倒です。モルタル素材で膨らみなどの症状がみられた場合は、お早めに外壁塗装業者などに相談したほうがよいでしょう。
外壁の膨らみは建物自体の劣化のほか、塗料の塗り方や、外壁の素材で起こります。そのままにしておくと建物の価値も下がりますし、大切なお住まいを守れなくなってしまいます。
この際に建物全体を確認し、膨らみや剥がれがあった場合はぜひ一度「株式会社成心仮設」にご相談ください。足場から塗装まで兼任しておりますので、スムーズに作業を行うことが可能です。まずは状態のヒアリングから行いますので、お気軽にお問い合わせくださいませ。
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